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スケブノート

スケッチブック(小箱とたん先生)のことや漫画の感想を書くブログ

「まだ旅立ってもいないのに」 福満しげゆき先生 感想 

漫画 感想

 

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全11話の短編漫画。ネタバレあります。

 

 

・「子供が終る子供が泣く」

「人にとられるくらいなら自分で壊そう」という決意を、気になっていたお姉さんにもしてしまった結果になりましたが、実際は彼氏の方をブロック塀で殴ろうしたのだと思います。最後、お姉さんが生きていて良かったです。

 

・「みか月さん」

通り魔事件に便乗して、青年と中年男性が互いに包丁で刺し合うのですが、「痛いから止めよう」と和解したところが面白かったです。

 

・「フカンゼン少年」

人生に行き詰まっている青年の元に、覆面をした上半身裸の男と覆面をした犬が駆け寄って、ギターとハーモニカーを演奏する話。最後、主人公の「ボクはこのままじゃダメだな」と物思いにふけている達観した顔が好きです。

 

・「おじさんのうた」

中年男性のサラリーマンが奮起してプロボクサーを目指す話。最後に自分なりにやりきって、屋上で鼻歌を歌うシーンが哀愁があって良かったです。

 

・「モウカル・ハナシ」

青年二人が、探偵事務所に就職した後の話も見てみたいです。

 

・「まだ旅立ってもいないのに」

表題の話。とてもシュールな話でした。脳を食べる生物、足を負傷した兵隊、いきなり殴りかかってくる女の子、「フカンゼン少年」に登場した覆面をかぶった犬等、主人公は登下校中に様々な者に出会う話。世紀末の様な雰囲気がとても好きです。

  

 

・「つまらない映画の中の君とつまらない映画の中の僕」

他人の人生は、自分にとって興味がなくつまらないものだということでしょうか。

 

 

・「駅前で夜」

良いことがないけれど、味方はいるという話。

 

 

・「僕たちは残尿感を感じる為だけに生まれてきたんじゃない」

主人公の青年が持っている「主人公意識」が面白かったです。「主人公意識」というのは、頭の中でナレーションでしゃべりながら、他人を見下して生きること。

 

・「青春・夢・挫折・その他」

怪獣が出現して危機的な状況にもかかわらず、下着を盗もうか悩んでいる主人公が面白かったです。

 

・「知らないトコロの知らないロボット」

現実逃避の話。夢の方を現実だとしている主人公の疲労具合が切ないですね。

 

 

 

どの話にも漂っている気だるい雰囲気がとても好みです。なによりも精神的に疲労していることが伝わってくる、表紙とタイトルが気に入ってます。この漫画は表紙を一目見て購入を決めました。「おじさんのうた」「まだ旅立ってもいないのに」「つまらない映画の中の君とつまらない映画の中の僕」「僕たちは残尿感を感じる為だけに生まれてきたんじゃない」この4話特に好きです。

 

 

 

まだ旅立ってもいないのに

まだ旅立ってもいないのに