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スケブノート

スケッチブック(小箱とたん先生)のことや漫画の感想を書くブログ

「うきわ」1巻・2巻・3巻 野村宗弘先生 感想 

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舞台は広島。旦那さんに浮気をされた女性と、奥さんに浮気をされた男性の、壁1枚を隔てたような煮え切らない恋の物語。

 

ネタバレあります。

 1巻

うきわ(1) (ビッグコミックス)

うきわ(1) (ビッグコミックス)

  

「序章1」

社宅に住んでいる一組の夫婦。偶然旦那の携帯を見てしまい、浮気を発見してしまった奥さん。序盤から暗い展開ですね。

日暮れ、自室の前の通りを掃除していると、隣の部屋に住んでいる中年男性が帰宅。社宅なので、旦那の上司だと思います。奥さんと中年男性は親しい様子ですね。

8ページ、奥さんの「早よ、帰ってこんかなー」と言う台詞は、旦那に向けたものではなく、隣に住んでいる男性に向けたものだったようです。さて、どうなることやら。

 

「序章2」

早朝、ゴミ出しをする奥さん。「偶然」にも隣の男性もゴミ出しをする様子。お互いが時間を確認する描写があるので、ゴミ出しの日は一緒に出そうと約束しているのだと思います。「偶然」じゃないですよね。

男性の苗字は「二葉さん」と言うらしいです。

ゴミ出しをする際に、隣町で夫婦が心中したニュースの話題を持ち出す奥さん。悲しい出来事ですけど、18ページの奥さんの台詞も悲しいです。

 

「序章3」

またしても日暮れに掃除をしている奥さん。二葉さんの帰りを待っているのだと思います。帰ってくる時間を把握している様です。

二葉さんも既婚者なのですけど、このところ奥さんが、「陶芸教室」に足を運んでいて家にいないことが多いらしいです。すでに嫌な予感はします。

やはり社宅ですし、お互い既婚者なので周囲の目が気になるのか、ベランダの薄い壁を隔てて、この2人は会話をしています。二葉さんは、奥さんの事情を知っているようですね。

この隔てている壁には「緊急時にはこの壁を突きやぶってお隣にお逃げ下さい」と書いてあります。まさに奥さんは今、緊急の状態なので壁を突き破って二葉さんの元に行きたいのだと思います。というか、29ページで奥さんが実質告白的な台詞を言ってしまっています。もう旦那に対する気持ちはないのかもしれません。

 

「過去1」

奥さん達が社宅に引っ越してきた時の話。苗字は「中山」だということが発覚。 

中山さんは旦那のことを「たっくん」と呼んでおり、仲が良かったのですね。二葉さんに挨拶をしたあとに「たっくんのこと夫って言うたった♡」と嬉しそうな中山さんがとても可愛らしいです。結婚してまだそんなに日が経っていないのかなと思います。だからこそより悲しいし、不憫だと感じます。

 

「過去2」

勝手に携帯を見てしまったことに対する後ろめたさから、旦那に問うことができないでいる様子です。

ベランダに出て、煙草をふかしている二葉さん。この時はまだ二葉さんと仲良くなっていないので、旦那のことを聞きだすことができず、こっそりと、隔てている壁に近づく中山さんがとても可愛いです。

55ページ、旦那に対する思いが二葉さんに対してあふれ出てしまい、中山さんが泣いてしまうシーンが本当に悲しいです。自分も辛くなってきますよ。

 

「過去3」

 壁を隔てているとはいえ、二葉さんの前で泣いてしまったことを謝ろうとする中山さん。

「過去2」の泣いてしまった時に、もろもろの諸事情を二葉さんに話したようですね。応援してくれる人が身近にいるということは、救いだと思います。

 

「過去4」

 二葉さん宅に招かれる中山さん。いろいろと誤解が生まれそうなシチュエーションですけど、部下の奥さんが泣いていたらほっとけないよね。

 

 「今1」

この話で中山さんのフルネームが判明。「中山麻衣子さん」です。麻衣子さんは旦那の母親、お義母さんから手作りドーナツが送られてきたことにより喜んでいます。麻衣子さんの様子を見るに、お義父さん・お義母さんとの関係は良好の様です。こういった人間関係が見えてくると切なさも増してきます。

いつものようにベランダの壁越しで会話をしている2人。麻衣子さんがドーナツを一つ二葉さんに渡します。その方法が、壁の下に少しある隙間からドーナツを渡そうとします。ここのプルプル震えながらドーナツを二葉さんに渡す麻衣子さんが可愛かったです。「ここ秘密の扉じゃけ」なんて言われたらドキッとしますね。

 

「今2」

麻衣子さん宅は「203号室」二葉さん宅は「205号室」。しかし間の「204号室」は存在しません。

二人だけで過ごすことができる「204号室」があればいいのにと言う麻衣子さん。この妄想、ふざけ半分で言っていると思いますが、半分は本気で言っていると思います。切実な願いですよ。

さらに、屋根裏部屋で会うことができないかとも提案する麻衣子さん。この案は、冗談でもなく本気だったようです。やっぱり、壁1枚を隔てではなく、顔を見て話したいよね。

 

「今3」

お風呂を沸かしている麻衣子さん。風呂場の天井の蓋を外して二葉さんと会えないか妄想します。その時に、屋根裏を移動する大変さを想像し、忍者に同情する麻衣子さんが面白かったです。

実際に天井の蓋を開けてみようとしますが、その際に描写された102ページの、左薬指にはめられた、すでに輝きを失った結婚指輪が物悲しいですね。

 

「過去5」

114ページ、標識の「止まれ」。これ以上麻衣子さんとの関係を深めるなと注意喚起している意味もあるような気がします。浮気になってしまいますからね。

 

「過去6」

麻衣子さんは普段は強い性格なのでしょうね。あまり泣かないと言っているので。しかし心が弱っている時に、あんな優しい言葉をかけられたら、泣いてしまうのも分かります。無理もないよね。

ここで二葉さんが、二葉さんの奥さんも「陶芸教室」と噓をついて浮気をしていることを告白。なんとなく予想はしていましたが、そうでしたか。

同じ境遇ですね。悲しいです。しかし、麻衣子さんは少し嬉しそうな様子。

 

「今4」

いつものように夜遅くになっても旦那は帰ってきません。性懲りもなく浮気をしているのでしょうか。

そんなつまらない日々を過ごしている麻衣子さんは、第二金曜のゴミ出しを心待ちにしている様子。もう、二葉さんのことを考えている時だけが心の安寧を保つことができるのでしょうね。

 

「今5」

第二金曜日、5時30分。

この早朝のゴミ出しは、麻衣子さんにとって掛け替えのない時間になっていると思います。楽しそうな麻衣子さんを見ていると、安心します。

楽しく談笑をしている二人の元に、旦那の勤めている会社の愛宕さんが話しかけてきます。愛宕さんによると、旦那はかっこよくて優しい上に仕事もできるらしい。しかし、そんな誉め言葉の羅列も今の麻衣子さんには、届いていないどころか、傷口に塩状態です。浮気をする人のどこが優しいのか。

 

「今6」

なにやらご立腹気味な麻衣子さん。

ゴミ出しという合法的に二葉さんと接することができる時間を邪魔されたことに対して苛立ちがでてしまっていますね。

そんな麻衣子さんを見て、二葉さんが食事に行こうと提案。ナイスアイデア

 

「今7」

二葉さんと食事をするということで、いつもよりお洒落をしている麻衣子さん。綺麗です。

旦那には、パートの人達との食事と言ったらしく、嘘をついたことを少し後ろめたく感じているようにも見えます。

 

「今8」

麻衣子さんの元に到着した二葉さん。

177ページの麻衣子さんの台詞。旦那に対する思いは、最早ないばかりか拒絶の感情もある様です。当然の感情ですよ。

そして、麻衣子さんは二葉さんといるときは旦那のことを話したくないらしい。二葉さんといるときだけは、嫌なことを全部忘れたいのだろうなと思います。 

 

「今9」

どんなにお互いに惹かれ合っていても、既婚者同士ですから、この関係も浮気になってしまうというもどかしい状態。ここの麻衣子さんの葛藤がやるせないですね。

しかし、旦那が浮気をしたことによる精神的なショックを抱えている麻衣子さんにとって、二葉さんは壊れそうな心を繋ぎとめてくれている、唯一の存在なのですから仕様がない面もあると思います。

一方二葉さんも、奥さんが浮気をしていますから、麻衣子さんに癒しを求めていると思います。もう両思いです。

麻衣子さんが泣く描写は、自分もとても悲しくなります。泣かないでください。でも泣くなって言う方が無理ですよね。

 

 

2巻

うきわ(2) (ビッグコミックス)

うきわ(2) (ビッグコミックス)

 

 「過去7」

ベランダの壁を突き破りたい欲求が高まっている麻衣子さん。確かに、麻衣子は常時緊急時みたいな状態ですからね。

 

「過去8」

はじめて浮気の証拠を発見した月日が8月18日。今回の「過去8」では1月30日。

「今5」を参照するに現在の月日は4月中旬。麻衣子さんは約8か月間、もやもやとした気持ちを抱えているという。これはきついですね。

パートを始めたのは、いずれは離婚を考えているが故の決断だと思います。仮面の笑顔が悲しい。

 

「今10」

二葉さんの手を握ってしまったことにより「ただの相談って言えんようになった。」と言う麻衣子さん。まあ、まだ浮気ではないですよ。

 

「今11」

手を握ってしまったことの罪悪感を抱えながらも、頭の中は二葉さんのとこでいっぱいの麻衣子さん。確かに、手を握ったのは軽率だったかなと思います。今、不安定な関係ですからね。

 

「今12」

麻衣子さん達が住んでいる地域は第2金曜日にしかゴミ回収をしないのですかね。その日を逃したら大変ですね。

48ページ、表紙のシーンですよね。このシーンの麻衣子さんのうつろな表情がとても好きです。

 

「今13」

二葉さんは麻衣子さんと「そういう関係」になるのはまずいだろうと思っている様子。

浮き輪が、地面に落ちる演出が悲しい。

 

「二葉さん1」

同僚の愛宕さんにいろいろ気づかれています。愛宕さん、感が良いですけど、少し揶揄いすぎ。でも愛宕さん、良い人のような気がします。一応心配していますから。

麻衣子さんの旦那の不倫相手は同僚と発覚。あんなにいい奥さんがいるのに。何考えているのか。

そして、二葉さんは奥さんのことをどう思っているのか。こちらの動向も気になります。

 

「二葉さん2」

二葉さんの過去話。

二葉さん、本当にいい旦那さんですね。煙草の本数は少し控えた方がいいと思いますけど。

 

「二葉さん3」

奥さんに陶芸教室を勧めたのは、二葉さんだったとは。奥さんのことを思って勧めたものによって、幸せを壊されるという、皮肉な結果です。辛いなぁ。奥さんも子宝に恵まれないストレスがあったかもしれませんが、それはやってはいけない行為だと思います。

 

「今14」

友達との電話で「今幸せなよっ」と、空元気で接する麻衣子さん。現在、社宅に住んでおり、おそらく地元から離れたと思うので、直に会って相談することができる人もいないのだと思います。二葉さんに依存してしまうのも分かります。

104ページの、ダイヤをギュッと抱きかかえているパンダの絵が可愛かったです。しかし、可愛さを見せる絵ではないと思いますけど。

 

「今15」

壁の隙間から指を伸ばす麻衣子さんがとても可愛かったです。

 

「今16」

実際麻衣子さんは二葉さんと親密な関係になりたいとかではなく、ただ顔を合わせて話すことができればいいと思っているようです。本心は分かりませんけど。

122・123ページは麻衣子さんがとてもいじらしくて可愛いシーンだと思いますけど、両者が浮気をされているという背景がなければ軽くホラーなシーンだとも思います。

 

「今17」

壁を突き破ったわけではないですけど、ついに二葉さんのベランダに行ってしまった麻衣子さん。なんとも気まずい雰囲気ですね。

 

「今18」

冷静に考えると、麻衣子さんはとても迷惑な行動をとっていると思いますが、「大冒険じゃったね」と軽く笑い飛ばす二葉さんは本当に優しい。

二葉さんと会うことで、救われたような楽な気持ちになっていたはずなのに、徐々に重く苦しい気持ちになっていた麻衣子さん。「好き」という感情は罪ですね。

 

「二葉さん4」

再び二葉さんの過去話。

浮気をされたのは自分にも非があるからだと、言い聞かせる二葉さん。ちょっと二葉さん優しすぎますよ。

 

「今19」

二葉さんは自分の奥さんが幸せにさえなればそれでいいと。その自己犠牲は間違っているような気がしますけど。難しいですね。

麻衣子さんと接することで自分も救われていたと言う二葉さん。それを聞いて喜ぶ麻衣子さんが健気で可愛いです。

 

「今20」

二葉さんは現状に満足しているから、本当に麻衣子さんと話しているだけで充分なのだと思います。でも、麻衣子さんはやはり二葉さんと一緒になりたいのだろうなと思います。

お互いの気持ちに、ズレが生じていますね。

 

「今21」

自分たちは何もしていないのに、何で堂々と会えないのかと言う麻衣子さん。気持ちは分かりますけど、それはお互いが既婚者で、麻衣子さんから二葉さんに対しての「好き」という感情が目にみえて伝わってくるからだと思います。

「結婚指輪」が文字通り縛りになっていますね。

ドキドキする展開になってきました。

 

 

3巻 

うきわ 3 (ビッグコミックス)

うきわ 3 (ビッグコミックス)

 

「麻衣子さん1」

ベランダから入ったことにより、自分家のカギを持っていないことに気づく麻衣子さん。気まずくて、再度二葉さんに声をかけることが出来ない様子。

 

「麻衣子さん2」

夜の河川敷で物思いにふける麻衣子さん。麻衣子さんの過去話へ突入。

旦那と出会ったのは何年前なのだろう。

 

「麻衣子さん3」 

 旦那は1年間会社の研修で福岡に行き、それが終わり晴れて籍を入れたとのこと。籍を入れた時、嬉しかったんだろうなぁ。

こういった楽しかった頃の回想は、現在が悲しい状況ほど、見ていられなくなります。

 

「今22」

麻衣子さん、夜の河川敷で眠ってしまっています。このようなところで眠ってしまう様子を見ると、精神的な疲れをうかがえます。ただ、虫でパニックになる麻衣子さんは可愛かったです。

 

「今23」

旦那が心配して麻衣子さんを探しています。どんなに麻衣子さんに優しい言葉をかけても、麻衣子さんには届いてないですよ。

43ページの二葉さんの表情を見るに、だんだん麻衣子さんに対して特別な感情が芽生えているような気がします。

ただ、今回の件でお互いに連絡先を交換することに成功。怪我の功名。

 

「今24」

GW、旦那の実家に帰省中の麻衣子さん。相変わらずお義母さん達との関係は良好の様子。良好だからこそ、旦那の浮気の相談をすることもできないのでしょうね。

当の旦那はGWにもかかわらず、「出張」とのこと。本当に「出張」なのですかね。怪しい。

 

「今25」

愛宕さん情報によると、旦那は例の不倫相手と温泉旅行に言っていたとのこと。どうしようもないですね。怒りがこみ上げてきますよ。

愛宕さん、悪い人ではないですけど、デリケートな問題を単刀直入に行こうとしすぎるところがあります。勢いが大切な時はあると思いますけど。

 

「今26」

金八先生の「人と言う字は~」の言葉を思い出して、髪をかき上げる物まねをする麻衣子さんに笑いました。

麻衣子さん、毎朝土手でスローランニングを始めようとします。「スロー」が味噌ですね。これなら合法的に会える時間を作る事ができる。

 

「今27」

一足先に来て走っていた二葉さん。汗の量が凄いですけど、汗腺が開いた理由はどう考えても愛宕さんが原因でしょう。

 

「今28」

扉絵の麻衣子さんにドキッとしました。

あくまで偶然を装い、二人の時間を作っているようですね。もはやスローランニングじゃなくて、散歩ですけどね。これなら健全ですよ。

 

「今29」

二葉さんとの夢があり、想っている麻衣子さんですけど、それは叶わない夢だと理解しているのが切ないですね。ある意味罪な人ですよ、二葉さん。

 

「今30」

スローランニングを通して、全てが満たされなくても楽しい日々を過ごしていた麻衣子さん。

そんなある日、二葉さんの転勤が決定。辛い。

 

「ふたり1」

127ページのうきわが流れていく描写が悲しいです。

そんな中、二葉さんが最後のカラオケデートを企画。

 

「ふたり2」

カラオケにて。ここで、お互いの名前を初めて知ります。そういえば名乗っていなかったですね。

キャバクラの真似事をして二葉さんに接する麻衣子さん。こういった少しふざけた要素を入れないと、悲しい気持ちが溢れ出てしまうのだろうなと思います。

麻衣子さんの「最後の想い出作りなん?」が切ない。

 

「ふたり3」

二葉さんも、麻衣子さんのことを想っていたのだと判明。離れなければいけないことが決定しているのに、ここにきて想いを告げられるのは麻衣子さんにとってかなり酷だなと思います。

麻衣子さんは、二葉さんと一緒になりたいと願っていても、心の中では諦めている様子です。なんともやるせない気分になります。

 

「ふたり4」

152ページの泣きたいはずなのに精一杯の笑顔を見せる麻衣子さんが逆に悲しく感じました。

麻衣子さんは二葉さんとの楽しかった思い出を胸に今後を生きていくと言っていますけど、帰りの車中で「このままふたりで逃げ出しませんか?」と二葉さんに言われるのを待っていたという、いじらしいですね。

 

「二葉さん」

引っ越しの準備が終わった二葉さん宅。転勤先は福岡とのこと。

二葉さんが、麻衣子さんの名前を伏せて、これまでのことを正直に奥さんに話します。奥さんもここで浮気をしていたことを謝ったと思います。元々二葉さんは奥さんを許すつもりでいたと思うので、二葉さん宅の問題は解決。二葉さん、人間ができすぎです。

 

「麻衣子さん」

引っ越しをする際に、麻衣子さん宅に挨拶をしに来た二葉さん。その際に、精一杯元気な姿を見せる麻衣子さん。離れる二葉さんに心配をさせたくなかったのだろうなと思います。

旦那に浮気のことを追及し、長らく抱えていたわだかまりを吐き出したことによって、すっきりしたような麻衣子さんの笑顔が印象的。旦那が「浮気」をしていた時に自分は「うきわ」をしていたと言う麻衣子さん。言葉遊びが面白いなと思います。

 

「うきわ」

結婚指輪も外し、髪も短く切り、新しい生活を始めた麻衣子さん。

不動産屋での「204号室・・・以外は空いてますか」と言う台詞が印象的。二葉さんと過ごしたベランダの壁越しのあの空間が、麻衣子さんにとっての204号室だったとのだと思うので、麻衣子さんなりの踏ん切りみたいなものを感じます。

最後の、うきわを置いて、水たまりをあえて踏む描写は、一人でも逞しく生きていくという表れだと思います。もう「うきわ」は必要ないですね。

麻衣子さんの理想の結末とはいかなかったと思いますけど、今まで抱えていた重荷を取っ払って、今後に希望がある終わり方だと思います。感動しました。ただ、やはり切なさもありますね。二葉さんと一緒になってほしかったなぁ。

 

 

〈雑感〉

今回の感想、「辛い」「悲しい」「切ない」このようなことしか書いていないような気がします。その類の類語をネットで検索しましたよ。それくらい、自分は麻衣子さんに感情移入して読んでいました。旦那が憎くて仕方がなかったです。

野村先生の漫画は、可愛い絵柄とほのぼのとした人間ドラマが魅力だと思いますけど、「うきわ」は終始、しっとりとしたアンニュイな雰囲気が漂っていて、かなり異質な作品だと思います。「浮気」がテーマなので無理もないですけど。

「うきわ」を読んで、大人の恋愛って小回りが利かないし、逐一責任が付きまとってくるので、難しいなと改めた認識しました。諦めなくてはならないことが頻繁におこるので切なさも大きいです。軽率な行動を執れないですからね。それに、麻衣子さんと二葉さんの様に歳の差の問題もあると思います。ただ、恋や恋愛に年齢は関係ないから。

あと、今後の麻衣子さんと二葉さんのことが気になります。

広島と福岡は新幹線で2時間ですからね。会おうと思えば会えます。しかし、二葉さんは奥さんがいますし、3巻188ページの「じゃあね」と言う麻衣子さんを見るに、おそらく会うつもりはないのかなと感じます。今後2人の時間はないのかなと思うと、寂しい気持ちになりますけど、収まるところに収まったという感じがするので、良かったのだと思うようにしています。

二葉さんは、奥さんが謝りそれを許したので、平穏な日々を過ごすことができると思います。

麻衣子さんは、泣かないでほしいですし、笑っていてほしいです。

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