スケブノート

スケッチブック(小箱とたん先生)のことを中心に書くブログ

「艦長と超高性能マシン」読み切り 小箱とたん先生 感想

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舞台は宇宙。地球外生命体を迎撃する為に、囮役を命じられた艦内のドタバタを描くSFコメディー。

ネタバレあります。

 

月刊 COMIC BLADE (コミックブレイド) 2012年 04月号 [雑誌]
 

 

突如出現した地球外生命体に対抗する人類という王道SFっぽい導入で、緊迫感のある設定だなと思って読み始めたんですけど、最初のページ下段に「これは人類の存亡をかけた熱き物語っぽい何かである!!」この一瞬でコメディーだと分かる一文に笑いました。

本部からの指令により、囮役に抜擢され嘆く艦長。「またおとりかよッ!!」と立腹している様子から、過去に何度も囮役は経験済みの様ですね。確かに、囮役というのは居なくなっても良い存在と間接的に言われているようなものだからね。地球連合軍の落ちこぼれ艦なのかな。

それに納得がいかず「目立ちたいんだ主人公のように!」と息巻く艦長が面白い。まあこの漫画の主人公艦長ですけどね。

船員と揉めている中、地球外生命体に襲撃される囮艦。機動歩兵を使い迎撃を図るも艦長が機動歩兵を全て解体し、新たに高性能マシンを作ったことが発覚。その名も「エスポワール」。それにしても艦長、殴られ・バカと言われ・死ねと言われる、威厳0だな。親しみやすそうで良いけど。

エスポワールは見た目が少女型のマシン。艦長は「主人公感」に拘って設計した模様。確かに、主人公っぽい外見ですね。可愛い。

しかし、超高性能特有の感情を持つマシン故、複雑な思考も可能なため「戦いたくない 家に帰りたい」とロボット作品の主人公のような発言をするエスポワール。膝を抱えている518ページの3コマ目がとても可愛い。

無理に出撃させようとする艦長に対して感情が爆発するエスポワール。519ページ4コマ目、すべてが嫌いだと叫ぶ中最後に「でもネコは好き!!」と力強く発言。こことたん先生ポイントですね。

そんなごねるエスポワールを説得するために、猫を利用する艦長。動物を利用しての交渉は「スコアブック」を彷彿とさせます。521ページのテンションが上がって取り乱すエスポワールがとても面白い。「人間とはなんとすば・・・愚かな生きもっふぉおおぉ」。この台詞大好き。

とりあえず出撃することになったエスポワールだが、重大な事実が発覚。なんと高性能すぎて宇宙がダメというポンコツ具合。ぷんすかしています。ロボットなのに宇宙がダメとは、エスポワールは酸素を吸っているんですか。

絶体絶命かと思われたが、意外にも地球外生命体の攻撃に耐え続けている囮艦。思ったよりタフい艦なんです。なぜなら読んでわかる通りこの船には艦長を筆頭に「アホ」がたくさん乗っています。この「ギャグ漫画の登場人物は不死身」という非常にメタフィクションなネタを用いて敵を追い払うことに成功。とたん先生ってメタネタ好きですよね。

そして約束通り、ネコの「もふもふ太郎」を貰うエスポワール。艦長の言う通り本当になにもしてないなぁ。「よこせ 人間ども」と笑顔で言うのが面白いね。しかし衝撃の結末。もふもふ太郎は犬。犬でもいいじゃないですか、可愛いよ。艦長この後エスポワールにボコボコにされそう。

 

 

〈雑感〉

SFに限らず囮役というものを目にすることがありますけど、こういった普段は目立たない・輝けない役割の人達にスポットを当てて描くという、本作の設定は非常に好みです。どんな役割の人でも頑張っているからね。

舞台が宇宙でSFという非日常な物語ですけど、最終的には「猫」に収束するのがとたん先生っぽくて、妙な安心感がありました。「全ての道は猫に通ず」を地で行っていますね。

とたん先生のギャグ漫画らしく、基本的にキャラクターが絶叫しているハイテンションコメディーで、ギャグにキレと勢いがあって面白かったです。同作者の「スコアブック」や猫達をメインに描いたショートコミック・おまけページ等を見ると、日常の1シーンを切り取り、淡々としたやり取りの中の絶妙な「間」で魅せる「スケッチブック」の作者とは思えないはっちゃけ具合で、新鮮で楽しい。普段抑えているものを放出させているような感じがします。

この漫画もう5年前なんですよね。またとたん先生のハイテンションコメディー読みたいです。シリアス物なんかも読んでみたいけど、想像できない。でも読んでみたい。

 

 

 

せっかくなのでスケッチブック121話の感想も書きます。

「部活」

ズレていても思いっきりのいい春日野先生が最高。みんながいるときくらい遊ばないとね。

 

「お絵かきしりとり」

ハケで描けという春日野先生。無茶ぶりです。あれ?美術部漫画っぽい。

 

「順番」

絵かきしりとりにおいて、結構重要な順番を適当に決める春日野先生がいいね。性格でていて。まあ楽しめたら良いんですよ。

 

「り」

まずは空。絵というより記号ですね。

 

「る」

しりとりにおける「る」って厄介なものですね。自分は「る」苦手です。スラスラと思いつく夏海凄いね。8コマ目、おはぎみたいなルビーが面白い。

 

「い」

驚きのルビー率。やっぱり「る」といえばルビーですよね。葉月はケイトの為に必死で考えるも通じていない様子。6コマ目「ウワーッ何コレー!?」が面白い。モザイクと答えるのも笑いました。

 

「う」

日本文化が好きなケイトの為に市松模様をチョイスした葉月。日本の文化と分かっているあたりさすがケイト。次は風ちゃん→涼ちゃん。ウエストヴァージニアの地図を描く風ちゃんもそれを答える涼ちゃんもどっちも凄すぎ。

 

「あ」

NGワードでウエストヴァージニアを予測していた朝倉先生。さすが師匠。そして涼ちゃんがなにか妙な絵を描く。栗ちゃん頑張れ。

 

「あ2」

分析を重ねてアミメアリと答える栗ちゃん。こんなの栗ちゃん以外答えられないよ。しかしNGワードで予想していた風ちゃん。やっぱり風ちゃんの方が一枚上手ですね。

 

「り」

ささっさんが答えやすいように楽器を描く栗ちゃん。栗ちゃんの絵凄く上手いですね。普段昆虫採集ばかりしているから中々絵を見る機会がないですけど、栗ちゃんも万能キャラだなぁ。あと、絵をほめるささっさんがいいね。しかし、伝わってはいない様子。 

 

「と」

次は春日野先生。春日野先生も上手い。指導放棄していますけどさすが顧問ですね。蜀丸・東天紅なんてこのエピソードではじめて知りました。

 

「る2」

空閑っちの番。次が朝霞であることを危惧する空閑っち。普段の朝霞の言動を見ていたら心配になるのもちょっと分かります。「る」はみんなおはぎみたいになりますね。

 

「と2」

空閑っちの心配とは裏腹に朝霞は洞察力を駆使して空閑っちの描いた絵を当てるファインプレー。そして朝霞は葉月の愛しているとくのすけを描くも、部長さんは知らない様子。あまりメジャーなキャラクターじゃないんですかね。まあ銀行のマスコットキャラだからなぁ。

 

「美術部員の絵」

そして優勝は空。優勝賞品のみかんを4コマ目でも頭にのせているのが可愛い。飾られている絵の中だとやっぱり栗ちゃんと春日野先生が上手い。みんなの絵を見ることができる貴重な回でしたね。スケッチブックの中でも特に美術部漫画っぽい121話でした。

 

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